ホテル・旅館の集客アイデアをご紹介!
目次
ホテル・旅館を取り巻く状況
2020年に行われるはずだった東京オリンピックで、外国人観光客の対応や価格競争、宿泊室不足などの問題が浮彫りとなっていました。
しかし、新型コロナウイルスの影響で東京オリンピックの開催が延期となりましたが、現在はその延期開催までもが危ぶまれている状況です。
新型コロナウイルス感染症が流行したことによって客足が遠のき、多くのホテルで従業員の削減が行われたり、最悪の場合はホテル・旅館が倒産するまでに至っています。そのような状況のなか、宿泊客を従来もしくはいままで以上に回復するまでには長期的な目線が必要でしょう。
新型コロナウイルスの影響を受ける宿泊業界が、今後どのような集客方法をとっていくのか、従業員同士で知恵を絞らなければなりません。そのアイデアのヒントとなるような情報を集め、既存の顧客はもちろんのこと、新規顧客の獲得に向けてアプローチしていきましょう。
ホテル・旅館の集客を成功させるために
ホテル・旅館の集客のアイデアを絞る前に、まずは来てほしい客層を決めてください。そのターゲットを踏まえて、準備しておきたいポイントがありますのでご紹介します。
ホテル・旅館のアピールポイントの整理
集客を行う際には、ホテル・旅館のアピールポイントを決めることが必須です。
それぞれのホテル・旅館で売りにしたいポイントは異なりますよね。料理や温泉、客室、景色などアピールポイントとしたい項目は多いでしょう。ですが、あれもこれもアピールポイントとして盛り込むと、集客をする際に一貫性がなくなってしまいます。
一貫性を失うと、訴求したいターゲットもあやふやになってしまい、客足がそれほど伸びないという結果になってしまうかもしれません。ホテル・旅館の魅力が半減するので、魅力が十分に伝わらず、ターゲットの客層の心を掴むこともできなくなってしまうのです。
集客を始めるときは、必ずホテル・旅館のアピールポイントを整理することを忘れないでくださいね。
客層に伝えたい雰囲気やコンセプトの決定
ホテル・旅館によって、来てほしい客層も異なりますよね。
決定した客層に、ホテル・旅館に対してどのような雰囲気を伝えたいのか、そしてどのような印象を持ってもらいたいのかを決める必要があります。
伝えたい雰囲気やコンセプトを決めておくと、WEBサイトのリニューアルや広報活動の役にも立ちます。「ターゲット」と「伝えたい雰囲気やコンセプト」にズレがあると、思うように集客ができなくなってしまうので、慎重に検討するようにしましょう。
マーケティングの強化
ほとんどのホテル・旅館は、OTA(オンライン・トラベル・エージェント)を通じて予約を行うようになりました。OTAとはインターネットのみで取引を行う旅行会社を指します。
OTAでの予約率をあげるにはマーケティングを強化しなければなりません。既存の顧客だけでなく新規顧客を獲得するために、WEB上での露出度を増やすことが求められるのです。
WEB上での露出度を増やすことは、よりターゲットの目に触れやすくなるということです。まずはターゲットに自社を「知ってもらう」こと。そうすることで、はじめてターゲットの興味・関心を得られ、うまくいけば宿泊予約の獲得にもつながります。
ただ、宿泊予約まで結びつけるには、ターゲットにしたい客層を選ぶ段階が非常に重要です。ですので、ターゲットを選ぶときはなるべく細かく設定するようにしてくださいね。
業務の効率化
新型コロナウイルスの影響もあり、さまざまは業種でより一層「自動化」や「無人化」に焦点が当てられるようになりました。
宿泊業界でも例外ではなく、「自動化」や「無人化」が注目されています。それほど新型コロナウイルスの流行によって運営体制にも変化の動きが見られます。
今後、ホテル・旅館の利益率を維持・改善できるようにするには、あらゆるオペレーションを見直すことが必要となっているのが現状です。
サービス業である以上、宿泊業界での「自動化」や「無人化」には抵抗があるホテル・旅館もいらっしゃるでしょう。しかし、時代に合わせて柔軟に変容していかなくては、守れるものも守れなくなってしまいます。
まずは、無人でもチェックインなどができるようにタブレット端末をフロントに置いたり、客室管理の連絡のためにゲストへ自動でメッセージを送信できるような仕組みを検討してみても良いかもしれません。
ホテル・旅館へ集客するためのアイデアとは?
早速、ホテル・旅館への集客アイデアをご紹介します。それぞれのホテル・旅館の特徴に合わせてアイデアを応用してみてくださいね。
SNSの活用
最近の宿探しのツールとして、まずはインターネットで検索をかけるのではなく、SNSを利用して宿を探すゲストが増えているようです。
特に、写真を投稿するSNS「Instagram」は、ホテル・旅館の雰囲気が一目でわかりやすいので、多くのユーザーがハッシュタグを活用し宿を選んでいます。ホテル・旅館が「Instagram」を活用する場合は人気のハッシュタグを使ったり、オリジナルのハッシュタグを作って宣伝すると、良い効果が得られる可能性がありますよ。
しかし、「Instagram」から集客するには、定期的に写真を撮って投稿するという手間がかかります。また、投稿する写真はただ撮って載せるだけでは逆効果です。写真の質にもしっかりとこだわらなければ、投稿されたものを一目見ただけで「思ったよりも微妙だな…」といった印象をゲストに与えかねません。
ですので「Instagram」を活用する際は、どのような写真を投稿すれば良いのかを研究しておく必要があるでしょう。
また、SNSを運用するならば、「Instagram」のほかには「YouTube」もおすすめです。魚をさばくなどの料理を作る過程や、ホテル・旅館周辺の景色を動画としてアップすると、良い効果が得られるかもしれませんよ。
キャッシュレス決済への対応
昨今、キャッシュレス決済が推し進められており、それを利用する方も増加しています。
しかし、キャッシュレス決済に対応していないホテル・旅館もいらっしゃるのではないでしょうか。新型コロナウイルスの影響で、よりキャッシュレス決済に注目が集まっているので、対応が遅れてしまうと客離れが起きてしまうリスクもあるかもしれません。
対応できていないホテル・旅館は、クレジットカード決済の導入から始めましょう。
クチコミへの返信
多くのホテル・旅館はポータルサイトを利用していますよね。
ポータルサイトでは実際に宿泊してくださったお客様のクチコミが見られます。そのクチコミを参考に業務改善などの役に立てるホテル・旅館もいらっしゃるのではないでしょうか。
クチコミは、お客様からのホテル・旅館へ向けた大切なアドバイスです。なかには、ホテル・旅館からの返信を楽しみにしているお客様もおり、その返信内容によってリピートするかどうかを判断する方もいらっしゃいます。ですので、なるべくお客様のクチコミには返信するように心がけましょう。
クレームが書き込んであった場合も、まずは謝罪し、クチコミを書いてくれたことに感謝する内容を返信してください。お客様から指摘された件はすぐに改善し、その旨をクチコミに書きましょう。
クチコミに返信する際の注意点は、ホテル・旅館のファンを作るように対応するということです。良いクチコミも、悪いクチコミに対しても真摯に受け止め、お客様から好意を持ってもらえるような回答を意識してください。
マメに返信することで、クチコミを書いたお客様だけでなく、ホテル・旅館に宿泊しようか迷っている新規顧客に対してもアピールすることができます。ここで悪いクチコミにもきちんと返信し対応している姿勢を見せることで、「このホテル・旅館は信用できる」といったイメージも与えることができますよ。
以下のサイトでもホテル・旅館への集客アイデアが紹介されていますので、ぜひご覧ください。
ホテル・旅館の集客で「WEBをただ使う」だけはNG
スマートフォンの普及により、誰しもが簡単にWEBサイトにアクセスできるようになりました。それは、宿泊業界にとっては電話やメールからの宿泊予約でなく、ネット予約が主となったことで業務の効率化が進み、スタッフの負担を減らすことにも貢献しています。
しかし、誰でもアクセスしやすくなった分、ユーザーにはたくさんの情報が入ってしまうことになります。ゲストが情報過多に陥りホテル・旅館の情報が埋もれてしまうため、広告掲載だけでの集客はとても困難なのです。ですので、WEBをただ使うだけでは集客効果は得られないことを念頭に置いて集客に臨んでください。
たくさんの情報のなかからユーザーの気を留めるには、競合他社との差別化も必須でしょう。情報過多のWEB上を渡り歩くために多角的な視点を持つことと、明確なターゲット設定が欠かせないのです。
先述した「ホテル・旅館のアピールポイントの整理」はこの点でも活かされるので、集客を行う前の準備は抜かりなく行ってくださいね。
逆境をチャンスに変えて集客アイデアを実践しよう
新型コロナウイルスによって多くのホテル・旅館が大打撃を受けました。今後はウイルス対策を視野に入れた営業が求められていることでしょう。
しかし、そういったサービスもお客様がいなければ役に立ちませんよね。本記事で紹介した集客アイデアは単なるヒントでしかありません。このあとは、どこかのマネではなく、それぞれのホテル・旅館の特徴に合わせて、スタッフ同士が協力して練り上げた集客アイデアを実現させることが必要なのです。
集客には大きな労力がかかりますが、新型コロナウイルスを逆手に取って多種多様なプランやイベントを実施しているホテル・旅館もあります。
最後まで希望を捨てず、まずは現場のスタッフ同士で話し合いの場を設けてみてください。アイデアは思わぬにところに転がっているものですよ。