旅館の間取りと名称を知っていますか?客室の間取りと名称を知って接客に活かそう!

日本人にとって旅館の客室は、どこか懐かしさを思わせる素敵な空間ですよね。しかし、旅館客室や間取りや成り立ちについて、詳しくはわからないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。旅館での接客業務に役立つ知識を得たいという方へ向けて、旅館客室の間取りや名称、雑学をご紹介します。

目次

    旅館客室の間取りや名称を知ることで会話に差を付けよう

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    リビング・ダイニング・バルコニー。洋室の間取りや名称はすぐに思い浮かぶのに、和室の間取りや名称は思い浮かばない……。このような現象が起こる理由のひとつとして、欧米化が進み、純和風住宅に住むという機会が減少していることが挙げられます。

     

    純和風住宅に住む機会が減っているとはいえ、これから旅館業界で働きたい、働いて間もないという方にとって、旅館客室の間取りや名称は、最低限頭に入れておかなければならない知識でしょう。

     

    正しい情報をお客様へ提供することは、旅館の顔であるフロントや仲居さんに必要なスキルです。旅館客室の間取りや名称を正しく理解し、豆知識を織り交ぜたワンランク上の接客ができるように学んでいきましょう。

     

    旅館客室の間取りの様式

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    旅館のイメージは、畳が広がる和室に敷布団という印象が強いですよね。最近では、洋風の家に慣れ親しんでいる方や、外国人観光客に向けた客室として、和洋室という言葉も耳にするようになりました。旅館で提供している客室間取りの様式について学びましょう。

     

    和室

    和室とは、畳を敷き詰めた部屋のことを指します。和紙からなる障子や襖などの建具で仕切られ、光や音を完全に遮断しない和室は、繊細な感性を持つ日本人に適した部屋様式であったといえるでしょう。

     

    旅館で提供している和室の寝具は、一般的に敷布団であることが多いです。

     

    和洋室

    和洋室とは、和と洋、それぞれの特徴をあわせ持つ部屋のことを指します。明確な定義はありませんが、日本家屋特有の梁や襖のある和風の客間に、洋風のベッドが設定してあるベッドルームがあるものが一般的です。

     

    旅館客室の間取りの各名称

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    旅館客室内の間取りには、どのような名称がついているのでしょうか。代表的な旅館客室の間取り名称を見ていきましょう。

     

    踏込(ふみこみ)

    客室への入口となる箇所で、靴を脱ぎ置くことができる場所のことを指します。一般住宅における、玄関の土間部分と同じ役割を持ちます。

     

    前室(ぜんしつ)

    踏込と主室を繋ぐ箇所のことを前室と呼びます。一般住宅の廊下やエントランス同様、主室の環境に影響が生じないよう、風除室のような役割を与えられていることが多くあります。

     

    主室(しゅしつ)

    メインの部屋のことで、一般住宅でいう居間・茶の間・リビング・ダイニングなどのことを指します。旅館では、客室という名称で扱われることが多い部屋です。

     

    床の間(とこのま)

    壁に掛け軸をかけたり、床に花や置物を飾ることで知られているのが床の間です。定義としては、客室の上座に位置し、床を高くした空間を指します。

     

    「上座」「下座」の文化は、床の間が起源となっており、高い位置にある床の間=身分高い者が近くに位置する、という室町時代から始まる武家文化の名残が、現代にも引き継がれているようです。

     

    縁側(えんがわ)

    縁側は、建物と庭などの外部を繋ぐ、板敷状の通路や空間を指します。縁側は、建物内部にある広縁(ひろえん)と、雨戸の外に張り出した濡縁(ぬれえん)からなり、一般住宅のバルコニーは濡縁に近い性質があります。

     

    旅館客室内で人気のスペース「広縁」の豆知識

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    前項「縁側」で紹介をした「広縁」は、客室内でも特別な空間だと感じる方も多いようです。窓際にある、小さいテーブルを二脚のソファーで囲むイメージの強いあの空間を、広縁と呼ぶことを知らなかったという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

     

    温泉に入るまでの時間を楽しんだり、お食事後にゆったりと歓談ができる広縁ですが、元は外廊下として、各部屋を繋げる役割があったようです。

     

    照明設備が整っていなかった時代では、暗がりの内廊下よりも、外光が入る広縁を利用した方がよいという理由から、外廊下の役割を担っていたという話もあります。

     

    広縁に触れる機会があれば、豆知識を披露してみても良いかもしれませんね。

     

    その他の気になる旅館客室に関する名称

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    旅館客室の間取り、間取り内の名称と紹介しましたが、旅館で利用することが多い語句の名称もあわせて覚えておきましょう。

     

    畳(じょう)

    客室の広さを表す単位として、「畳(じょう)」が使用されます。住宅業界で部屋の広さを表す際に多く使用される「帖(じょう)」は慣用語であり、畳で床面積を表現したことが始まりです。

     

    「畳」は、和室にのみ使用されるため、洋室が増えた現代では失われつつある単位となっていまいましたが、旅館では未だに「畳」という漢字表記をする場合が多いです。ちなみに、サイズは1畳(1帖)=1.62平米で計算されます。

     

    離れ

    一般客室のある本館とは別の建物のことを指します。宿泊料金は通常よりも高めに設定されていることが多い離れですが、他のお客様を気にすることなく時間を過ごすことができるため、夫婦やカップル、グループなどに人気があるようです。

     

    露店風呂が部屋に設置されていたり、特別な食事メニューが提供されたりするため、一般客室では味わうことのできない、特別な時間を過ごすことができるでしょう。

     

    離れについて理解を深めたい方は、下記記事もぜひ参考にしてみてくださいね。

     

    旅館の離れの人気の理由は?旅館の離れの魅力とメリットを解説!

     

    お着きのお茶菓子

    旅館の主室に着くと、テーブルの上に置いてあるお菓子やお茶に目が留まりますよね。このお茶やお菓子は、「お着きのお茶」、「お着きのお茶菓子」と呼ばれ、旅館から提供されるおもてなしのひとつです。

     

    旅館に到着後、すぐに口にしてしまいたくなるお着きのお茶菓子ですが、口にするタイミングは入浴の15~30分前が良いとされていることをご存じでしょうか。

     

    理由としては、入浴前の水分補給と、空腹状態での貧血を避けるためといわれています。お着きのお茶菓子にも、日本人らしい気配りの精神を感じることができますね。

     

    旅館客室の間取り名称と雑学を知りワンランク上の接客を!

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    旅館には、現代にも伝わる古き良き風習がたくさん残っています。旅館客室の間取りや名称、雑学を知ることで、改めて日本文化を振り返る機会になったのではないでしょうか。

     

    旅館でお客様に触れ合う機会のある方は、知識を頭に入れておくだけではなく、会話を弾ませるために有効に活用してくださいね。

     

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