「ラーケーションの日」開始!メリット・デメリットを見てみよう

2023年度の2学期から、名古屋市を除く愛知県の公立学校で「ラーケーションの日」が実施されています。ラーケーションの日は保護者の休暇に合わせて平日に学校を休んでも欠席扱いにならないという制度です。さまざまなプラスの効果が期待されている一方で、懸念の声もあがっています。どのようなメリット・デメリットがあるのか見ていきましょう。

目次

    愛知県で始まったラーケーションの日!メリット・デメリットは?

    水族館

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    愛知県では2023年度の2学期から「ラーケーションの日」を実施しています。ラーケーションとは「ラーニング(学習)と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語です。

     

    児童・生徒が保護者の休暇に合わせて平日に学校を休んでも欠席扱いにせず、家族との時間を過ごしながら自主的な学びを得ることを推奨する制度です。

     

    概ねポジティブに受け止められている取り組みですが、ラーケーションの日に疑問や懸念を感じる人もいるようです。ラーケーションの日には、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

    ラーケーションの日・メリット5選

    ラーケーションの日はこれまでにない取り組みですが、さまざまなメリットがあげられます。代表的なメリットの例を紹介します。

    家族で過ごす時間が増える

    保護者は仕事が忙しく、子どもは部活や習い事をしているといった家庭では、家族そろって過ごす時間の確保が難しいのではないでしょうか。

     

    ラーケーションの日を活用すれば、家族のスケジュールが合うタイミングで学校を休ませることができます。家庭でのコミュニケーションが希薄になりがちな現代において、貴重な機会と言えるでしょう。

    さまざまな学びを得られる

    ラーケーションの日の趣向は学校外における自主的な学びを促すというものですが、「これをしましょう」「あれはダメです」といった決まりはありません。

     

    各家庭で学びたいこと・学ばせたいことを話し合い、過ごし方を自由に決められるため、さまざまな分野で多様な学習ができるでしょう。ラーケーションの日がきっかけで、子どもの隠れた興味・才能が見つかる可能性もあります。

    観光業が活性化する

    平日に堂々と学校を休めるラーケーションは、観光業の活性化にも役立つのではないでしょうか。夏休みや土日は大忙し、平日は閑散としているといった状況の観光地では、オーバーツーリズムの緩和や平日の集客アップを期待できます。また、観光客の分散化によって感染症にかかるリスクも減らせます。

     

    また、平日はホテルの料金が安かったり、飲食店で割安なランチセットを提供していたりということもあります。学習施設やレジャーランドも混雑せず、お得な料金で旅行・外出を楽しめる点は、利用者にとっても大きなメリットです。

    ワークライフバランスが整う

    ラーケーションの日を実施する目的のひとつは「愛知県全体のワークライフバランスの充実と生産性の向上による地域の活性化」です。保護者の休み取得を促し、より働きやすく活気のある地域にしていこうという取り組みなのですね。

     

    ラーケーションの日は年に3日まで認められるので、保護者が有給休暇や特別休暇を取得するきっかけになるでしょう。子どもと一緒に学び、遊ぶことで、ストレス解消の効果も期待できます。

    子どもの生活が充実する

    ラーケーションの日は計画を立てて取得することが前提です。受けられなかった授業は自宅学習で補う必要がありますが、しっかりと計画すれば子どもの生活がより充実したものになるでしょう。

     

    週末の塾や習い事を休む必要もないので、「しっかりと教育を受けさせたい」「好きなことで才能を伸ばしたい」という方針の家庭にとってはうれしい制度です。

     

    また、平日に学校を休む・休ませることに対する罪悪感がなくなることは大きなポイント。のびのびとした気持ちで、ラーケーションに取り組めるのではないでしょうか。皆勤賞を狙いやすくなった点もメリットです。

     

    以下の記事でも、ラーケーションの日について詳しく解説しています。併せてご一読ください。

    ラーケーションの日・デメリット4選

    自宅で勉強

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    ラーケーションの日にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットになりやすい要素も指摘されています。どのようなデメリットが考えられるのか、見ていきましょう。

    学習が遅れる

    ラーケーションの日は平日に学校を休む制度なので、取得した日の授業は受けられません。受けられなかった授業の遅れは家庭学習で取り戻す必要があり、子どもの学年が上がるにつれて大変になるはずです。

     

    苦手科目の授業がある日は避けて活用するなど、工夫が必要ではないでしょうか。

    教師の負担が増える

    教師の負担が増えることもデメリットとして挙げられます。授業の遅れは家庭学習で取り戻すといっても、児童・生徒が学習につまずくようであれば、フォローしないわけにいかないでしょう。また、複数の児童・生徒が同時にラーケーションの日を取得するようなことがあれば、授業の進行に影響が出るはずです。

     

    ラーケーションの申請を受け付けたり、プリントをまとめたりといった作業も、積み重なれば大きな負担に感じるのではないでしょうか。

    各家庭の様子が分かってしまう

    名古屋市は愛知県内で唯一、ラーケーションの日を実施していない自治体です。実施を見送った理由は、取得できる子どもとできない子どもがいることなど、導入に向けた懸念や課題があるためとしています。

     

    確かに、経済的な事情で旅行・外出が難しい家庭や、保護者が休みを取りにくい職場で働いている家庭もありますよね。各家庭の様子が、多少なりとも分かってしまうことは教育の現場において望ましいこととは言えないでしょう。

     

    しかしながら、旅行・外出だけがラーケーションではありません。家で一緒に料理を作るなど、短時間でも有意義に過ごす方法はあるはずです。子どもたちにもさまざまな過ごし方があることを説明した方が良いでしょう。

     

    参考:名古屋市の対応について/名古屋市ホームページ

    学校ごとのスケジュールが合わないことも

    2023年9月時点で、ラーケーションの日を取得できるのは、名古屋市を除く愛知県内の公立学校に通う生徒・児童です。兄弟姉妹が私立の学校に通っている場合などは、私立に通う子どもを休ませられず、ラーケーションの日を活用できないこともあるでしょう。

     

    また、公立学校でも行事等の都合でラーケーションの日を取得できない日や期間が決まっている場合があります。中学生と小学生の子どもがいる家庭などにおいても、スケジュール調整が困難になるかもしれません。

    ラーケーションの日はトライ&エラー

    中学生

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    ラーケーションの日は始まったばかりの試みで、学校や家庭、そして子どもたちにどのような影響があるのかはまだ分からない部分が多々あります。改善点を探りながら進めていくのではないでしょうか。

     

    現時点においては一部の地域でのみ実施されている制度ですが、将来的には全国に広がる可能性もあります。今回の記事を参考に、活用するかどうかを検討してくださいね。

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