2019.9.30

奥飛騨温泉郷の中で最も古い歴史を持つ温泉地、平湯温泉。概要と暮らしについて

平湯温泉は、岐阜県高山市にある奥飛騨温泉郷の一つです。北アルプス乗鞍岳のふもと、海抜1250mに位置する温泉地で、周辺には江戸時代の古い町並みが残されている飛騨高山や世界遺産にも認定された白川郷、上高地など多くの観光資源に恵まれています。今回の記事では、平湯温泉の概要や暮らしについてご紹介します。

平湯温泉とは

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雄大な北アルプスの大自然に佇む歴史ある温泉地、平湯温泉。ここでは、平湯温泉の概要や歴史についてご紹介します。

平湯温泉の概要とアクセス

飛騨山脈にある乗鞍岳の北山麓、海抜1250mに位置する平湯温泉は、奥飛騨温泉郷の中で最も古い歴史ある温泉地です。奥飛騨温泉郷とは平湯温泉をはじめとして、福地温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉の総称です。岐阜県と長野県の境に位置し、最寄り駅は高山本線の高山駅、もしくは上高地線の新島々駅で、駅から平湯温泉のバスターミナルまでは、車やバスで約1時間～1時間半ほどの距離になります。新宿から温泉のバスターミナルまで直行便も出ており、4時間35分ほどでアクセスできます。

平湯温泉の歴史と現状

平湯温泉には白猿伝説や山伏の湯など、さまざまな言い伝えが残されています。白猿伝説は、飛騨についてに書かれた江戸時代末期の書物に記されています。「戦国時代の戦いで有名な武将の軍勢が峠越えをする際、疲労困憊で倒れる兵士が続出。そこへ老いた白猿が温泉へ導き、兵士たちが温泉に浸かり元気を取り戻した。この話は遠方にも広がり、全国各地から平湯温泉へ訪れる人が多くなった」と記されているそうです。また、参勤交代の道中では北陸の大名らが滞在するなど、湯治場として栄えました。明治初期の書物にも、平湯温泉を利用している絵図が描かれており、古くから人々に親しまれていた温泉地であることがうかがい知れます。

現在は22軒ほどの宿泊施設が建ち並び、ビジネスホテルスタイルの宿や温泉情緒漂う旅館、収容人数100名以上の規模の大きいホテルまで、宿泊客のニーズに応じ多彩な宿が揃います。平湯温泉内には規模の大きいバスターミナルがあることから、上高地や乗鞍、飛騨高山など、観光地を結ぶ交通の拠点として大勢の人でにぎわいます。

平湯温泉の泉質と観光資源

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豊富な湯量と効能豊かな泉質が魅力の平湯温泉。ここでは、平湯温泉の泉質と効能、周辺の観光地についてもご紹介します。

平湯温泉の湯量と泉質について

平湯温泉には約40もの井戸や源泉があり、毎分8600リットル、1日では約1200万リットルもの豊富な湯量を誇ります。これは一般家庭の浴槽で換算すると、約130年分に値するのだとか。湯温は27℃～90℃と幅広く、泉質は炭酸水素塩泉、単純温泉、塩化物泉、硫黄泉など多彩です。効能が高いことから、治療温泉としても利用されており、胃腸病やリウマチ性疾患、神経症、皮膚病などに効くとされています。

参照：温泉/平湯温泉公式HP

平湯温泉の周辺観光地

平湯温泉は3000m級の山々が連なる雄大な北アルプスをはじめとして、古い町並みが残る飛騨高山や世界遺産の白川郷など、多くの観光資源に恵まれています。温泉内には飛騨三大名瀑の一つ、平湯大滝があります。日本の滝百選にも選定されており、落差64m、幅6mのダイナミックな景観が楽しめます。

毎年2月に開催される「平湯大滝結氷まつり」では、結氷した滝の姿がライトアップされ、幻想的な世界が広がります。周辺ではキャンプやスキーなどのアウトドアも盛んで、四季折々の大自然を満喫できることから、全国各地から大勢の人が訪れます。

平湯温泉にあるホテルや旅館での働き方と暮らし

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平湯温泉の旅館やホテルで働く

平湯温泉には民宿やビジネスホテルタイプの宿、温泉風情あふれる旅館や100名以上を収容するホテルなど、大小さまざま個性豊かな温泉宿が揃っています。募集は主にお客様の出迎え、フロントやロビーでの接客、電話応対、予約管理、事務作業など一通りの旅館業務を行うところもあれば、料理の盛り付けや布団の上げ下ろし、洗い場、風呂掃除など裏方専門の業務もあります。

また、外国人観光客が増加していることから、英語のスキルなども役立つでしょう。パートの他に正社員の募集を行っている企業もあり、将来的に安定して長く勤めることも期待できます。

平湯温泉の暮らし

平湯温泉のある高山市は、岐阜県の北部に位置し、日本一広い面積を有する市です。標高の高いところが多いことから、夏は涼しく、冬は寒さが厳しく降雪が多いのが特徴です。平湯温泉から高山市の市街地までは、車で50分ほどの距離で、市街地には大きな病院、スーパーやコンビニなどもあり、暮らしやすい環境が整っています。江戸時代から続く朝市も行われており、地元の新鮮な野菜や果物、花などが並び、素朴なやりとりや高山ことばに心和む時間を過ごせることでしょう。